拙僧も未知のカメラを調べる時にはＷｅｂ検索で調べるのだが、本カメラについて書いたコンテンツは日本語のモノも英語ものモノも全く見つからなかった。１つだけマルマンのカメラを取り上げたことを書いたコンテンツがあり、それによると１９９０年代初期に京セラがマルマンブランドのカメラをＯＥＭ製造していたとのことだ。本カメラの外観は京セラのヤシカパートナーＡＦに極めてよく似ており、恐らく同じものだろう。となると、後の京セラスリムＴやコンタックスＴプルーフと基本的に同じものになる。本カメラは既にジャンクセットとして処分してしまったが、もっとふっかければよかったな。
　Ｗｅｂ検索で「マルマン」を調べると文具メーカーとゴルフ用品や健康食品を製造販売したメーカーがヒットする。この２つは全く異なる会社で、前者はＤＩＹショップに必ずある黒と黄色のシェイブカラーが特徴的な誰でも見たことがあるスケッチブックのメーカーであろう。後者はなんだか怪しげな会社だが例の「やめたい人の禁煙パイポ」を開発製造していたらしく、一時期は潤っていたのだろう。恐らく、本カメラを製造していたのはこちらだ。しかし、その後は譲渡や吸収合併を繰り返し、現在は韓国のＬＧ（ラッキーゴールド）電子の参加となり中国大陸への進出へシフトしたというが、うがってみれば韓国人の末端企業になってしまったようだ。何でカメラとの関係があるのかよくわからないのだが、推測すると１９９０年から大宇電子がＯＥＭとなってマルマン（ｍａｒｕｍａｎ）ブランドでＴＶや家電製品を販売したようだ。恐らく、この家電製品の販売ルートを使ってカメラも販売したのだろう。マルマンブランドの家電製品は大宇電子だけではなく京セラのような国内メーカーのモノもあったとは驚きだ。拙僧はヤシカパートナーＡＦも韓国や香港のＯＥＭだと思っていたのだが、実際には逆で京セラは自社製造していたのだな。それにしても、当時は京セラも高級機にはコンタックス（一眼レフ）を展開していたし、懐の深さに恐れ入る。マルマンの事業展開も当初は上手くいっていたようだがバブル崩壊に痛恨の打撃となり、経営が怪しくなったようだ。韓国企業と関わって、結局、韓国企業の配下になってしまう。
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　本カメラの使い勝手についてはヤシカパートナーＡＦのコンテンツをご参照いただきたい。基本的にはスナップシューターにはいいカメラである。ただ、それは壊れていなければの話で京セラのカメラだから現在の生存率は怪しいな。そういう意味では、拙僧は動く本カメラを安く処分してしまったから惜しかった。
　てっきりセディックとかＧＥＫＯ辺りがベースを作っていたと思っていたのだが京セラとは多少びっくりした。まずそんなことは無いと思うが、本カメラを発見したら、そこにコンタックスの血筋を見てほしい。