グロック１７をモデルさんに持って頂くことによって、拙僧は「ガン＋女子」というスタイルに完全に魅かれてしまった。「ガンガールズ」の勃興だな。しかし、ＭＧＣ製のガスガンはモデルさんには重すぎるというクレームがあったのだ。そこで、小さく軽いエアーガンの確保に走った。しかし、拙僧がトイガンに詳しかったのは、ぜいぜい２０年前なので事情も相場も分からない。拙僧が最初に手に入れたのが本ガンかベビーブローニングなのだが、どちらが先か忘れてしまった。当時、まずはネットオークションというマインドだったので、あまり考えずにクラウンモデルの本ガン（かベビーブローニング）を買ってしまったのだ。クラウンモデルなんていうメーカーは知らなかったのだが、ネットの評判はそれ程悪くはなかった。しかし、今から考えれば浅かったと思う。何せ、定価＋送料で買ってしまったのだ。実際のところ、この種のブツが中古で出回ることはほぼ無く、新品を買いという選択肢は妥当だと思うのだが、買い方としてはアマゾン先生が適当だっただろう。何しろ、定価よりは若干安く、２０００円以上に組み合わせれば送料は無料だからな。全く、アマゾン先生万歳である。
　クラウンモデルというメーカーだか販売元は全く知らなかったのだが、どうやら韓国や台湾の廉価ガンを輸入して販売しているようだ。一度、サービスサポートに電話を架けたのだが、とてもやくざな対応で褒められた会社ではないな。拙僧やポケットハンドガンシリーズと排莢式レバーアクションライフルである「スーパーライフルＵ１０ジュニアスコープタイプ」は新品で買った。他にはガスリボルバーガンを中古で廉価に買っている。本ガンやポケットハンドガンシリーズについては拙僧個人は満更でもないと思っている。韓国製だしクオリティもそれなりなのだが、何せ価格が１５００円くらいだからたいして文句を言う筋合いではないだろう。もっとも、デリンジャーはもう少し頑張ってほしかったな。基本的には夜店のおもちゃガンのクオリティを高めたものだと思って良い。質感はそれなりだが、夜店の「ピストルくじ」の物件が１回５００円で、実際に同じものがネットオークションで５００～１０００円くらいで売っているのだから、リーズナブルだと言えると思う。質感もそれなりだがスライドが動いて音がするだけで満足だ。弾の飛距離はあてにしないほうがいいだろう。何しろ、拙僧の目的は「ポートレイト撮影の小物」だからな。但し、ガスリボルバーは褒められたものではないな。これはちゃんとしたガスガンの値段なのだ。拙僧も安かったので冗談で中古の「Ｓ＆Ｗ　Ｍ５６８．３７５マグナム６インチバレル」を落札したのだが、ロクに弾が真っすぐ飛ぶような代物ではなかった。行きつけのガン屋のおやじに話したら「そりゃあ期待しちゃダメだよ」と言われてしまったな。しかし、そういうものなのだろう。もっとも、ジャンクを承知で「Ｓ＆Ｗ　Ｍ６４５．４４マグナム６インチバレル　ステンレスタイプ」というのを買ったのだが、このキンキーなシルバーはポートレイト撮影にピッタリだった。ガンとしてのパフォーマンスがイマイチというのは如何なものかと思うのだが使いようなのだろう。ちなみに、「スーパーライフルＵ１０ジュニアスコープタイプ」は購入して１．５年以上経つのだが、まだ箱を開けて中身を確認しただけで取り出してもいない。排莢するようなトイガンで遊ぶのは妻が出張でいない時期を選んでいたのだが部署異動で出張が無くなってしまったのだ。もっとも、今年になって断続的に１カ月近い出張を予定しているので、このチャンスは活かすつもりだ。
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　商品名は「２５ＡＵＴＯ」である。拙僧は勝手に「ジュニア・コルト」だと思い込んでいた。ところがどうも、これは「ジュニア・コルト」よりも前のモデルである「コルト・ベスト・ポケット」のような気がしてきた。理由は本ガンには撃鉄が露出していないからである。「ジュニア・コルト」も「コルト・ベスト・ポケット」も外観は大して変わらないのだが「ジュニア・コルト」は撃鉄が露出しているのだ。もっとも、本ガンを製造している韓国人やクラウンモデルがシリアスにリアルを重視しているとは思えないな。ややこしいのは双方とも「．２５オート」という呼び方はするらしい。
　本カメラの正式な名称は「コルト　Ｍ１９０８ベスト・ポケット」である。その名の通り１９０８～１９４８年まで製造していた古いモデルである。なんでも帝国日本軍の将校が自費で携帯した例もあったようだ。当時、将官は拳銃については自前で調達するのがオシャレだったようだ。「．２５オート」と聞くと、我々はペンタックスのオート１１０を思い浮かべてしまう。「ベスト・ポケット」と聞けば１２７判の「コダック・ベスト・ポケット」だ。実際に１１０判というミニチュアフィルムを使うオート１１０と２５口径の小型の銃弾を使う本ガンとは共通点がありそうだ。本ガンの使用する．２５ＡＣＰ弾はブローニングが設計し、ベビーブローニングで採用したものである。ちなみに、本来は「ベビーブローニング」ではなく「ブローニングＦＮベビー」という言い方が正しいらしいのだが、クラウンモデルの同様のトイガンが「ベビーブローニング」なので本コンテンツでも踏襲する。ＡＣＰは「オートマチック・コルト・ピストル」の略で、なんでベルギーのＦＮ（ファブリックナショナル）の弾丸の名前にコルト社を含めるのかはよく分からなかったのだが、そもそもブローニングさんが北米人なのだ。ブローニングさんは世界で初めて実用的なレバーアクション機構を設計したり自動拳銃を開発したりした、ちょっとしたガンワールドの神である。しかし、実際に当時のコルト社の多くの自動拳銃はブローニングさんが設計したらしい。ブローニング社はいち早くブローニングさんと接触して自動拳銃の市場に参戦し、現在でも有名銃器メーカーだ。当時としても北米で成功することが商業的に成功するということだから、大人の事情があったのだろう。戦後の我が国のカメラ・光学機器産業や自動車産業と同様なんじゃないかな。いずれにしてもブローニングさんの話は「ベビーブローニング」のコンテンツを作る際に展開させていただきたい。
　ちなみに、我々が映画やＴＶやマンガで見かける拳銃というのは大抵は３８口径か９ｍｍパラベラムを採用している。それに比べて明らかに２５口径というのは小さくパワー不足に見える。しかし、実際に王将の社長が凶弾に倒れたのが２５口径だった。撃ったガンはジュニア・コルトやベビーブローニングではなくベレッタ製らしいのだが、一説によると犯人は至近距離で２発の弾丸を被害者に命中させ、さらに倒れ込むところを２～３弾命中させ致命傷を負わせたようだ。２５口径のコンパクトガンは基本的に「女性でも扱える護身拳銃」である。最も有効的な使い方は露出することによって相手を威嚇し、攻撃の動機を排除することで、実際に有効射程距離は５～１０ｍといったところであろう。なんでも王将の社長は気さくな善き人であり社屋の周辺を自分で掃除していたようだ。恐らく、犯人が５ｍまで近づいても警戒しなかったのだろう。普通はしないよな。犯人は４～５発を撃ち全て命中させている。一般的に拳銃の命中率はドラマで登場するより遥かに低く、プロの仕業以外には考えられないな。本ガンの装弾数は６発だが、意図的に１発残したのかもしれない。年に数回、グアムで撃ちますというレベルでは無理で、プロでなかったとしても相当訓練したのだろう。
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　話が暗くなってきたので本来のポートレイト撮影の小物としての本ガンに話題に移ろう。記述だが本ガンのクオリティは「夜店の景品を少し真面目に作った感じ」である。拙僧としては１５００円で動くところが動き、引金を引けば「バン！」と音がすれば十分だ。テカリ気味の外観は値段並みの質感だが、拙僧が撮影するモノクロネガや６００万画素級一眼レフデジカメで不足を感じるほどのモノではないな。実際、コンパクトで軽いのでモデルさんにも抵抗感が無かった。拙僧も「ガンガールズ」というシリーズを展開しているが、最も神経と使うのはモデルさんに違和感を持たずに持って頂くということなのだ。いや、違和感は感じて頂いて写真に出てしまっても構わないのだが、嫌な気分になってもらっては困る。モデルにとってガンを持つ撮影というのは極めてイレギュラーなのだ。なので、拙僧がモデルさんにお願いするのはサイトを除いてもらうことと目線を銃身の延長にして銃身を傾けないようにすることだけだ。この際、セイフティーの位置や排莢のガスの影響なんて考えない。「その構え方だと実際に本物のガンの場合、不具合があるんですよ」なんてモデルさんに講釈を垂れたら撮影がパーになってしまうからな。そういう意味で、本カメラのようなキュートなガンはハードルが低い。勿論、最もハードルが高いのはＡＫ－７４のようなアサルトライフルで、これはモデルさんとの信頼関係の構築も重要ながらロケーションにも神経を使う。
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　モデルさんからすると本カメラは本物のおもちゃガンにしか見えなくて抵抗が無いようだ。写真からもリラックスが感じられて良いものである。これが、もっとリアルなトイガンになってしまうとシリアスな顔になるのは難しく逆に笑い顔になってしまう。今回は感度の高いモデルさんに恵まれたこともあるが、本ガンのキュートな特性はモデルさんの表情や雰囲気を引き出すのに大いに貢献した。