１９７２年生まれの拙僧はぎりぎり８ｍｍシネマを知っている世代かもしれません。そう言えば「くるくるテレビくん」とかいうカメラ型ボディのファインダーを覗くと、ウルトラマン等の動画が見れるおもちゃがありました。しかし、拙僧は８ｍｍシネマどころかそのおもちゃも手にする事が出来ませんでした。理由は簡単です、つまり拙僧の家庭が標準より貧乏だったからです。
本ＨＰは、いわゆるアングラ的な自主映画や自己表現、或いは懐古趣味とは異なった立場から８ｍｍシネマの世界を掲示し、できれば仲間が増える事を願って作成しております。いや、懐古趣味が全く無いのではありません。我々が生まれる少し前の技術、高度な電子化が進む前に存在したメカニズムへの興味は、一種のネオ懐古趣味と言えるでしょう。何時の世も、どこかの分野で必ずオールドファッションが注目を浴びているものです。
拙僧が８ｍｍシネマの世界へ第一歩を踏み出したきっかけは、リサイクルショップで手にした自分の知らないベクトルのデザインを纏ったシネカメラを使いたいと言う欲求からでした。下北沢でデットストックのアンティークチノパンをＧｅｔしたようなものです。
特殊技法やシナリオが無くてもシネマは成立します。頭が重くなるような理屈を捨て、カジュアルなスタイルで８ｍｍシネマを楽しみましょう。