ケントメア４００というと、ちょっと前までは一番安いＩＳＯ４００のモノクロフィルムだった。現在では高くなって価格的なアドバンテージはなくなっている。添付画像ではかなり圧縮しているのでそれ程目立たないが、粒子はかなり粗く、諧調も乗りが薄い。正直なところ、ケントメア４００はプレスト４００が無くなって、一番安いから渋々使っていた感があるのだが、やっぱりそうなのかなあと思ってしまうな。現像はキタムラに出した。肉乗りが薄かったり粗い粒子が目立つのは拙僧の現像がいい加減だからかとも思ったのだが、やっぱりそういうフィルムなのだろうな。
　今回はポートレイトに近い撮影だったので、ちょっとあらが目立つがスナップ撮影なら特徴を生かすこともできると思う。ただ、拙僧のフィルムに求めるオプションは現像でタフなことと諧調の肉乗りなので、今後も使い続けるかは微妙だ。かといってフォマパン４００に満足しているわけではない。最近、オリエンタルからシーガル４００が出たので、これに期待しているのだが。
　当日はそこそこの晴天でＩＳＯ４００フィルムを使う意義は無かったのだが、あえて使ったのは被写界深度を深くしてピントを合わせたかったのだろう。最近の拙僧は目が衰えたのか一眼レフのファインダーでピントを外すことが多くなったのだ。しかし、ポートレイトに近い今回の撮影では背景のボケ具合も中途半端になってしまい、成功したとは言えないな。